1)痛み止め
非ステロイド抗炎症剤(アスピリン、イブプロフェンなど)です。月経痛の原因となるプロスタグランジンの合成を阻害します。
2)ホルモン剤
低用量ピルLEP製剤:2つの女性ホルモン(卵胞ホルモン、黄体ホルモン)が含まれています。妊娠中と似たような状況になり、新たな排卵が起きず、子宮内膜の成長も抑えられ、月経が軽くなります。
ディナゲスト錠:黄体ホルモンと呼ばれるグループに属するホルモン剤です。子宮内膜症の病巣に直接作用して内膜の増殖を抑制する作用や、卵胞ホルモンの上昇を抑える作用、排卵を止める作用により月経痛の症状を抑えます。
偽閉経療法:卵胞ホルモンを低下させて、閉経したような状態にします。卵胞ホルモンにより進行する子宮内膜症や子宮筋腫を抑えます。
3)漢方薬
月経困難症には、症状や体質に応じて、当帰芍薬散、加味逍遙散、桂枝茯苓丸などが使われます。即効性はありませんが、4〜12週間のみ続けると症状の改善が期待できます。すべての方に当てはまるとは限りません。選択にあたってはご相談ください。
4)IUS(子宮内黄体ホルモン放出システム;ミレーナ)
子宮内に黄体ホルモンを放出する小さな器具を装着する方法です。子宮内膜が厚くなるのを抑え、痛みの物質(プロスタグランジン)の産生を減少させることで月経痛や月経量を軽減させます。